君が好きかもって思った。
やっぱり大好きだって決めた。
いっぱい考えて、考えて……、
離れ離れにならない、最高の方法が見つかったんだ。
永遠に君を愛すと誓います
「永遠の愛なんてあると思う?」
薄暗がりの、二人しか居ない教室。放課後にしては遅い時間に、田島と三橋は机を覗きながら話をしていた。
ガサガサとノートや教科書を掻き分ける音。三橋は何か言ったかな?と思ってはみるが、本を捲る音が煩くて言葉としては聞こえなかった。
「なあ三橋、あると思う?」
「……判ん、ない」
三橋は答えるものの動かす手は休めず、ガサガサペラペラと捲る音が教室の空気に消えて行く。
「俺はあると思うんだよねー」
間延びした覇気のない台詞。それに三橋は小首をかしげながら田島を見た。
見れば田島もこちらを見ていて、パチリと重なる視線。ビクリ…と言うかゾクリと背筋が凍り付いて、逸らすに逸らせないジレンマが三橋の動きを止めさせた。
「た 田島くん……?」
震える声で名を呼んでみるも、田島は視線を一点に固定して動かない。
ただ見つめられてるだけなのに、四肢を圧迫されてる錯覚。
「俺さー、三橋の事好きだって言ったよね」
「……ぅ、うん」
「三橋は?俺の事好き?」
「うん、好き だよ 」
「でもさ、それって一生好きって事じゃないだろ?」
「判ん、な い 」
笑ってるのに笑ってない。そんな顔でただただ見つめられて。
「怖い、よ…」
率直な気持ちを口に出した。
「怖い?どうしてだよ……むしろ今から気持ちいい事すんのに」
ジリジリと縮まる距離。逃げようと脚を一歩後退させるも遅かった。
胸倉を掴まれ床に倒されて、その衝撃で頭を強打した。脳震盪の様な眩暈に悶絶する三橋を他所に、カチャカチャと田島は器用にベルトを外していた。
露になった三橋の下半身。それを上から眺めて不気味に笑う。
恐怖に声も出ない三橋を良い事に、田島はゆっくりと自分のベルトを外し、現れたのは反り立つ雄。
家から持ってきていたオレンジジュースを伸縮する肛門目掛けぶちまけ、強制的に濡らし有無を言わさず一気に貫いた。
「ヒッ……!」
喉からの悲鳴。開いた大きな瞳は天井を見つづけ、無理に裂かれた脚はブラブラと宙を彷徨っていた。
ジュースの効き目も長くはもたず、重くなる律動に新たな潤滑液が溢れ出した。田島の物を赤く染める三橋の血。ヌルヌルと滲み出て、田島はご機嫌に中を攻め立てた。
「う、あぅ……ぐっ…」
顔を苦痛に歪ませながらも、喘ぐ声は口を出て。何度も出し入れされれば痛みさえも快楽となる。
「うはっ!三橋のケツ、ギュウギュウ締め付けてくんぞ!」
「あうっ……ああぁっ……いいッッ」
「変態。俺のだけじゃ足りないだろ?」
そう言うと、田島は後ろにある自分の机に手を伸ばし、そこから太いマジックを取り出した。
「いあああぁぁぁアアッッ!!」
三橋の手が悲鳴と共に暴れだす。バンバンと床を叩くも痛みは無くならず、最終的には近くにある机の脚を握り締め、それは出産さながらの鬼気迫る状態で耐えていた。
「ヤバイっこれ気持ち良いぞ!」
「かはっ……あううっ……!」
今まで中を荒らしていた一本の物質が一気に二本に増え乱暴に犯される。裂けていた穴が更に広がり、滲む程度だった血も線を作り床へと流れた。
「ンンッ、あうぅぅう……」
顔を真っ赤にして涎を垂らし、突かれれば喘ぎ引かれれば息を吸う事を繰り返す。
「俺以外のも入るなんて凄いな」
「ひぐぅ…!」
「締め付けが強くてイキそう」
パンパンと皮膚を弾きながら、田島の顔は絶頂へと近付いた焦点の合わないものとなってきた。
「イクッ…俺もいっちゃう、よ……ッ!」
三橋は無意識に自身の雄を扱きながら田島に合わせ射精を促す。が、その言葉を聞いた途端、田島の表情は一変真剣なものへと変わった。
「何イこうとしてんの?駄目だよ。愛が判らない三橋は気持ち良くなる資格ないね」
「や、だぁっ!イかせてぇっ……!」
「駄目だって」
そう言って、田島は再度机をガサゴソしだし何かを持ちながら手を引いた。
「ダラシナイ三橋のチンチンには栓が必要だな」
「や、やめ……て」
恐怖におののく三橋の視線の先には、田島の手にしかと握られたボールペン。静止の声も聞こえないかの様に、その筆記具は吐き出すのみの細い場所へ無理矢理挿入された。
「かっ……はっ、あううッ……痛い、痛い痛いぃぃ…!!」
「これで安心だな!」
満面の笑みで、田島は止めていた律動を再開させた。相変わらず嵌め込んであるマジックは抜ける事無く、同時に出し入れを繰り返し。
空気の入る音と粘着質な音、皮膚を弾く音に……三橋の喘ぎ声。全てがリズミカルにメロディーを奏で、教室内は恰もコンサート会場の様に賑やかだった。
「うう、イきそう!三橋ッ俺イっちゃうよ!」
「ひぃっ……中にッ中に出してっ!」
低い呻き声を出しながら、田島は三橋の中へ白濁を流し込んだ。グプグプと隙間から零れる精液を一掬い、そのまま三橋の口へと捻じ込む。美味しそうに舐める三橋を見て、また田島は笑った。
「なあ、三橋」
情事の後、身嗜みを整えながら田島が呼ぶ。返事をしたくも動けない体に、顔だけを向けて返事を返す。
「この先、ずっと一緒だって保証無いだろ?」
真面目な顔で覗き込んで。
カチカチカチ……近くで無機質な音が聞こえる。同時に体を上から押さえ付けられた。
「だから俺考えたんだ」
西日に反射して田島の手に握られているそれが判らない。キラキラと光っては目が眩む。
「うわああッッ?!」
三橋の悲鳴と同時に降り注いだ真紅の雨。
上から押さえ付けられてるから暴れても逃げられない。その間も降り続ける雨は三橋の顔を赤く染めた。
口から喉へ通るとき、嫌でも味が脳を刺激する。暑くも冷たくもない温度に生臭い匂い、癖になる……鉄の味。
「あ……田島くんの 血 おいし、い」
抉れた手首からドクドクと溢れる血液。俺の下で三橋が笑った。ベロリと真っ赤な舌を出して、足りないと頬の血を寄せ集め飲み込む。だから答える様に更に深く刃を捻じ込んで肉を削ぎ、滴らせた。
右手首から白い物、どうやら切り口が骨まで達したらしい。じゃあ次はと自分の首に刃を宛がった。
「もっとやるよ。俺の全部をお前にあげる」
「いい、の?」
「当たり前だろ?これで俺と三橋はずぅーっと一緒だ」
「ありが とう 」
窓から降り注ぐ西日が、影だけを浮かび上がらせ赤く染める。
下から差し出された細い腕に、上に乗る影は勢い良く引き寄せられた。
「なぁ、まだ田島見つからねーの?」
「最後に会ったのって三橋だよな?」
「う…ん」
「何か変わった事なかったのか?」
「いつも通り、の…田島くんだった よ 」
「そっか……」
皆、神妙な面持ちで互いを見合わせ下を向く。警察が動く中、考えたって仕方がないと溜め息を落とす。
田島が行方を眩まして一週間が経つ。誘拐なのか家出なのか、何も証拠が残ってない。ただ、三橋が田島を見た最後の人物だという事だけ判っていた。
「ねぇ…阿部くん」
練習に送れて来た阿部に掛かる声。もう皆はグラウンドで柔軟をしていると思っていたので少しばかり身を震わす。
「三橋か……」
「阿部くん」
「何だよ。皆はどうした?」
「皆はグラウンドに、いる よ」
何が言いたいのか目的さえも判らない三橋の言動に、阿部は眉間に皺を寄せて振り返る。
見れば三橋は下を向き扉から動く気配が無い。表情を読み取れない事に僅かながらも恐怖を感じる。
「ねぇ…阿部くん」
もう一度、三橋は同じ事を繰り返した。
「だから何なんだよ」
冷たく言い放ち、睨み付けた。と、突然フワリと三橋は顔を上げ真っ直ぐに目を合わせてきた。
その顔は不気味に歪み、笑っていて。カチリ、扉の鍵が掛かる音がした。
阿部は全身を強張らせ声も出ない。
それを他所に三橋はポケットから何かを取り出した。
カチカチカチ――…。
「ずっと、一緒にいて、ね」
END
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