ある晴れた昼下がり。
西浦高校の球児達は屋上に上がり仲良く弁当を食べていた。

筋トレ



「田島さあー、部活以外で運動してんの?」
「えー何で?」

皆で輪になり憩いの一時。
そんな時に水谷が田島の腕をまじまじと見て聞いて来た。

「腕の筋肉、目立って来たからさ」
「マジ!ヤリー!!」

褒められた田島は至極ご満悦。周りにいた全員も、確かにと頷いて。
高校一年で筋トレは余りしてはいけない事。田島もそれを知っている筈なのに…。

「何かやってんの?」
「ん〜別に」
「じゃ何でお前だけ筋肉付いて来てんの?」

もっともな意見。同じスケジュールで部活をやっているのに、田島だけが肉体改造されてゆく。

「あれがいいのかな……?」
「あれって?」

皆の視線が集中する。
意味深な台詞を吐いた田島はその直後、両腕を前に出し上へ下へと動かして。

「何それ」

不審に眉を潜める面々。
今の田島のポーズは赤子に高い高いをしている感じに似ている。皆も同じポーズで真似てはみるが、やはり意味が判らない。

「それって重い?」
「う〜ん…重い…のかな?」
「何キロくらい?」

と、そこまではごく普通の学生の会話だった。
この後に訪れる衝撃に誰しもが耐える準備もしないまま、田島の視線は三橋に向けられ、ニヤリ笑った口がゆっくりと開かれた。

「三橋〜」
「ぅへ?」
「体重何キロ?」
「うっ……ご、ごじゅ…キロ」

な…何故に三橋の体重を?!今は田島の筋トレ法を聞いているのに…。

「だってさ〜。俺、毎日50キロのヤツ抱えてるんだ〜」

スゲ〜!!!田島は改めて歓喜の声をあげた。



イヤイヤイヤイヤ!!!!!ちょっと待て!!おかしいって、それおかしいだろ!!!!
抱えるって、三橋をか?!抱えて何してんだよ?!?!



誰もが同時に突っ込みを入れるが、声に出して言えるほど度胸も無くて。
冷や汗と苦笑いで何とかこの場をしのぐが、こんりんざい田島に筋トレ法を聞こうとする輩は居なくなった。





おまけ↓


「三橋ーー!!」
「ひっ?!阿部っく、ん!!」
「三キロ落として何してんだよ!!」
「う、あ ご ごめん なさ っ」
「謝る位なら飯をもっと食えーー!!!!」


「はっはいーーー!!!!」

皆が危険な妄想をしている最中、阿部だけはしっかりと自己を守り、捕手としての勤めを果たしていました。




END

お粗末さまでした(笑)



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