離れ離れも辛いと思う。
久し振りに会えたのに、また離れて。
辛いよね。
でも、毎日会ってるから離れるの辛くない、なんて誰が決めたの?
ずっと一緒だから、だよ。
逆に離れるのが寂しくなる。
側に居る事が当たり前すぎて、辛い。
俺の側には必ず君が居る
部活も始まる夕暮れ時、不意に俺の携帯がメロディーを奏で出した。
「誰だ〜?」
見れば家からの電話で、じーちゃんに何かあったのか?!と、慌てて携帯を開いた。
掛けて来たのは母ちゃんだった。
たいして慌てた素振りも無く、悠一郎〜?とご機嫌声。何のようだと問いかければ、今日は親戚の人と食事をしてくると言ってきて、貴方は部活優先でしょう?と、晩飯を一人で食ってくれと決められた。
じーちゃんが元気ならまあいいや。
俺はそんな事を考えて、判ったと適当に返事をした。
「あっ、三橋ーー!!」
携帯を閉じて、ふと視線を上げる。部活バックを肩に掛けた三橋が、出口付近で俺を待っていた。
「泉は?」
「さ…先に 行くっ て」
「ちぇー冷たいのー」
急いで準備して、駆け足で三橋の元へ。正直、泉が居なくて良かった。
だって面倒なんだもん。
「三橋、今日の帰り俺んち寄らない?」
「えっ?でも……」
「今日、親居なくてさ。俺、一人で飯食うの苦手なんだ」
「そうな、の?」
「そ。だから、三橋一緒に食べようよ。シチューだってさ」
「うおっ!シチュー大好き、だ」
「だろ?じゃ、決まりな!」
「うん!」
「今日も阿部ってば怒ってたな」
「俺が、悪いんだ……」
「何でっ?!三橋はちっとも悪く無いじゃん!」
毎度の事、部活は夕飯時も過ぎた9時に終わる。
三橋の親には既に連絡をしてあるので心配も無く、花井達のコンビに寄るかとの問いかけを断って、今は田島の家へと向かっている。
部活の疲れなんて微々たりとも感じさせない田島の元気っぷりが心地良い。
何だかんだ話してればあっと言う間に田島の家に到着した。
「お、お邪魔します」
「どうぞー」
靴を雑に抜いて、田島は廊下やリビング、台所の電気を点けまくる。三橋はオドオドと玄関に立ち尽くしていた。
「三橋ー入って入って」
「うあ、はいっ!」
ココに座って、とダイニングテーブルの椅子を引かれる。そこに座れば田島がジュースをグラスに注いで置いてくれた。
田島はというと、コンロの上の鍋を覗き込み、鼻歌交じりにかき混ぜていた。お腹が空く良い香りが三橋の鼻孔を膨らませた。
「お待たせ〜」
「お、おいし そうっ! 」
いただきまーす。
会話もそこそこに鍋の中のシチューはあっと言う間に空になってしまった。
二人仲良く流し台に並んで後片付け。田島がスポンジ片手にお皿を洗って、三橋が流す。
新婚さんみたいな暖かな雰囲気に、ついつい顔がにやける二人。
片付けもすんで、三橋は帰る仕度を始めだした。時間はそろそろ10時になる。
泊まって欲しい気持ちはあったけど、三橋の親や自分の親が駄目と言うだろう。電話でも、夕食を一緒に食べるしか言ってない。
田島の元気が低下する。
三橋も寂しそうに下を向く。
「三橋ぃ〜…本当に帰るの?」
「あ、明日 も、会える よ 」
「そうだけどさ〜…」
拗ねた様に不貞腐れる田島に、三橋は困り顔で佇む。
「……見送るよ」
「う、ん」
拗ねた所で如何にもならないことを悟ったのか、田島はゆっくりと立ち上がり三橋の横に着いた。
「きょ、今日はご馳走様、でした」
「うん…」
玄関に行って、靴を履いて。
「田島、くん…明日、ね」
「うん…」
毎日会ってるのに、明日だって会えるのに。
教室が一緒で部活が一緒で、正直、家族よりも一緒の時間が多いのに。
何でだろう、バイバイが凄く寂しい。
「キス…」
「え?」
「田島、くん と キス…した、い」
思っても見なかった三橋のおねだりに、田島は最初こそ呆けていたが、直ぐに笑顔へと表情を変え。
「ん……」
深く深く、互いの熱を分かち合う。
「三橋…」
「はっ、あ…田島 くん? 」
「もう一回」
「ぅんっ…!」
驚く三橋の頬を固定。逃げる素振りも無く、三橋は素直に受け入れる。
今度は舌を絡めて、ちょっと大人のキス。三橋の体温が上がったのが判った。
「止まんなくなってきた」
「やっ…田島くんっ…!」
田島の右手が三橋の腰を弄る。さすがに、これには抵抗を見せる。
「駄目。止めない」
「こっ、ここ…玄関、だよ」
「じゃ俺の部屋行こう」
真っ直ぐに見つめてくる田島を、三橋は逸らす事も出来なくて表情が固まる。
「嫌だって言ったら、無理矢理連れてっちゃうかんね?」
「うう…」
「嫌って言わないの?」
「……言わな、い」
「やった。じゃ、俺の部屋こっちだから」
「うん」
「三橋が悪いんだかんね」
「うん…」
「キスしてって可愛い事言うから」
「うん…」
田島の部屋に入り直ぐにベットへと身を寄せて、シャツだけを肌蹴させた三橋の胸に顔を埋めた。
首筋にキスをして、右手は起用にベルトを弄る。カチカチと金属音がやけに耳に入る。
「大好き…」
「俺も…田島くんが好き、だ」
再度、深くキスをして。ベルトをはずされたズボンは呆気なく床に落ちていた。
「三橋…大好き」
「ふぁ…ん……」
舌先で起用に胸の突起を弄って、直ぐに硬く主張し始めたそれに田島の口角が上に釣りあがる。
同時に、下も摩る。
愛しくて愛しくて、大切に愛撫してやれば、三橋からは甘い声が漏れ出す。
「三橋、入れていい?」
どれだけ大切にしても優しく扱っても、どうしても挿入の痛みだけは如何してやる事も出来ない。
辛そうに苦しそうに眉間を寄せられれば、自分まで苦しくなって、いつの間にか、挿入の前には確認するようになった。
嫌だと言われたら清く止める覚悟で。
見ると、声には出さずにコクリと動く三橋の首。俺の問い掛けに肯定の意を示す。
「力抜いて…」
「うん…」
「大好きだよ…」
ゆっくりと自身を挿入させる。ポロポロと流れる三橋の涙は、真っ赤に染まった頬に道を作っていた。
やっぱり苦しそうで、でも、その後には気持ち良さそうに身を委ねてくる。
「あっ…田島、くん…」
「三橋…気持ち良い?」
全てを収めてしまえば律動は激しく、しかし三橋への問い掛けは忘れない。
気持ち良いかと聞けば、また声を出さずに首を動かして。
「あっ、あ、ぅ…んぁ…ああっ」
感じてる声が好き。
快楽に捩る体が好き。
三橋が、好き。
「も、ダメッ…でちゃ…う」
「くッ…俺もヤバイ」
ガチャガチャ。
玄関の鍵が開く音、その後にガヤガヤと大勢の人の声。
田島家の皆が帰って来たらしい。
楽しそうに語らいながらゾロゾロと廊下を歩く。
「悠〜」
母親の呼ぶ声。
返事は無い。
「もう、あの子ったら…」
何度か呼んで返事が返らないもんだから、トントントンと小気味良く階段を上がる音。
「悠、居るの?そろそろ三橋君帰してあげないと駄目でしょ」
部屋の戸をノックするも、やはり返事は無い。
戸の隙間から僅かに漏れる光。この部屋に居る事は間違いない。
「開けるわよ。……あらら」
部屋の戸を開ければ、そこには布団に包まって眠る二つの頭。すやすやと気持ち良さそうに寄り添っている。
「子供じゃないんだから…」
小さく笑って、部屋の電気を消す。戸を閉めるさながらもう一度二人を見るも、起きる気配は無い。
トントントン…。
今度は階段を下りる音。
直ぐに何やら電話をする声。
どうやら三橋の家に掛けているらしい。
「やった。三橋泊まれるって」
暗闇から声がした。それは寝てる筈の田島の声。
三橋は完全に眠っているらしい。
「三橋、ずっと一緒にいような」
そう言って、田島は布団へと潜っていった。
明日の朝、手を繋いで学校へ行こう。
そう、心に決めて。
END
弱い田島を書いてみました。うん微妙。
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