「あっ!三橋久し振りー」
「た、田島 くん 」
高校生活とはあっと言う間に過ぎるもので、今日は西浦野球部の同窓会。
大学に進んだ者から、就職をした者。それぞれが思う人生を進んで今に至る。
ただいま。おかえり。
「後は巣山だけだな」
「すっ…巣山くん なら 家に居るって…」
「え?来ないの?」
「違、う……家で呑もうって……待ってる よ」
「ふ〜ん」
三橋が言うのもおかしいなと思ってはみたけど連絡取りやすかったのかなと考え直し、皆は三橋の後をついて歩きだした。
「巣山って就職したんだよな?」
「う、ん」
「三橋は大学で野球してんの?」
「してな、い」
「なんで?」
意外。
あんなに投げる事好きだったのに。
「俺以外の奴とはバッテリー組みたくないんだとよ」
「阿部…」
「卒業する時にコイツ駄々こねてさ」
「そっか。阿部は専門に行ったもんな」
ほんと、皆それぞれの道に進んで行ったんだな。なんか改めてあの頃の、当たり前の様に一緒に居た高校時代が懐かしい。
「着いた よ 」
話をしてればあっと言う間に巣山が居るマンションの前。エレベーターに乗って、五階の一番奥の部屋。ネームプレートが無かったので少々不安は感じたが、三橋が真っ直ぐに此所へと向ったので間違いは無いだろう。
「鍵開いてんじゃん!」
「お邪魔しまーっす!」
中はそんなに広くはないけど、10人は普通に座れるスペースがあるリビングに通された。
「久し振りー」
「ぅわっ!巣山なんか大人になったな」
久し振りの再会はやはり何度あじわっても嬉しい。挨拶もそこそこに近況話が始まった。
「こんな広い所に一人暮らし?」
「いやいや」
「えっ!じゃあ…同棲?」
「うん…まぁ…」
「うわっスゲーおとなー!」
徐々にみんなが一室に集まって、好きに座ってと案内されながらも話は進む。
「彼女の写真無いの?」
「彼女なんて居ないよ」
「え、でも同棲してんだろ?」
「うん」
「相手は?」
「すぐに分かるよ」
そう言われて、分かるってなんだろと考えながらも深くは追求しなかった。
そうこうしてる間に最後の阿部と三橋が入ってきた。
「お前日本語変だぞ」
「ぅ え ?」
阿部は三橋に何かを言っていた。言われた三橋は困り顔で阿部を見る。
「阿部、何かあったの?」
「いや、コイツ部屋に入る時ただいまって言ったんだぜ?」
「あってるよ。三橋、おかえり」
「た、ただいま 巣山 くん 」
ゴトッ。
何処からともなく聞こえた、瓶の落ちる音。異様な空気に包まれた一室。
すぐに分かるってこの事か!
「お、お前らいつの間に…」
「高校二年の……夏かな」
さらりさらりと出て来る二人の馴れ初め。田島はなんとなく知ってたと大して驚いていない。
そんな感じで始まった飲み会。
同窓会と言おうか、祝福会と言おうか。
今日の飲み会は妙なテンションで深夜まで続いた。
END
スヤミハ結構好きなんですvv
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